コロナ禍の不況により醸造していた会社が倒産し事業停止となっていた静岡市のクラフトビールが12日、復活に向けて動き出した。
透き通るような鮮やかな色。静岡市で生まれたクラフトビール、その名も”アオイビール”。
これを作っていた「アオイブリューイング」は“地元に根差したビールメーカーになりたい”という想いで2014年に醸造所を構えた。
「ゴールデンエール」や「駿河エレガント」などのクラフトビールを作り、根強いファンの支持を受けていたが、2021年新型コロナの影響で経営が悪化し破産に追い込まれた。
その時のことを元従業員の福島さんはこう語る。
(元従業員 福島英紀さん)
「本当にやっぱり一番は悲しみもありましたし、なんとかできなかったのかなという悔しい思いもすごいありましたね」
どうしても”アオイビール”を終わらせたくない!
独立して静岡市内で飲食店を経営していた福島さんは競売という形で醸造設備を購入し、その名を引き継ぐことに。
(元従業員 福島英紀さん)
「ほんとに苦しい1年だったのは正直な感想ですけど、自分の中でも苦しい半分、将来への希望も持ちながらの1年でしたね」「なんとかして復活させたいと思っていましたね」
1月6日に、ビールを製造するための免許を取得し、12日が”アオイビール”の復活に向けて初めての仕込みの日となった。
(元従業員 福島英紀さん)
「ちょっと一瞬泣きそうにもなりました、嬉しいです」
復活に向けた第一歩を祝おうと、愛知県でアオイビールを提供してきた飲食店の店主も駆けつけた。
(飲食店店主)
「寂しかったですね、本当に無くなっちゃうんだと思って。今回復活してくれるんで嬉しくて来ちゃいました」「すごくいいですよ。おいしいししっかりしたビール作ってくれるので、それが飲めると思うと嬉しいです」
新型コロナ第6波への不安があるなかでも、前を向いて頑張りたいと福島さんは語る。
(元従業員 福島英紀さん)
「こういった時期なので、なかなかお酒というものはどうしても控えられてしまうので、不安がまったくないわけではないですけど周りからの応援の声をすごくいただいている。コロナに負けていられないのでやるしかない」
「地元に根差したビールメーカーへ」夢を継承し、再び歩み始めた
”アオイブリューイング”の第二章に注目だ。