大分県竹田市産のホップを原料にしたクラフトビール「ゴールデン・エール」が完成した。地元農家などで構成する九州竹田市産ホップ研究会(塩手亨会長)が地域おこしの一環として、販売を始めて4年目。毎年約2500本が約1カ月で品切れになる人気商品に育った。今季は数量を3倍に増やし、時期をずらしながら店頭に並べる。
研究会はホップの産地化を目指して2016年10月に設立。高冷地の気候を生かし、キリンビールから提供を受けた苗約500本を計1680平方メートルで栽培している。今季は3カ所のほ場で昨年の3・6倍となる計約60キロを収穫した。
市役所で7日、ビールの完成報告会が開かれた。醸造を担当した宮崎ひでじビール(宮崎県延岡市)の永野時彦社長が「今季のホップは香りが豊か。自信の持てるビールに仕上がった。2杯目が欲しくなる味」と説明。一気に飲み干した土居昌弘竹田市長は「最高においしい。地域活性化につながる」と感想を述べた。
塩手会長は「土壌や株の管理を工夫し、収穫量は過去最多を記録した。実証試験を繰り返し、栽培技術を確立する」と話した。
宮崎ひでじビールではホップ約20キロを使ってクラフトビール千リットルを醸造。6日から市内の道の駅や観光施設で販売している。価格は330ミリリットル入りで565円(税別)。市はふるさと納税の返礼品に追加。農村商社わかばで通信販売もする。
ホップは残り3分の2を真空状態で冷凍保存し、来夏にかけてビールに加工する予定。市農政課は「販売戦略を考え、多くの人が味わえるようにしたい」と話した。
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