大阪梅田に隣接するエリア・中津にある「Nakatsu brewery」(なかつぶるわりー)は、地産のホップなどを使ってビールを醸造する地域密着型ブルワリーです。クラフトビールは月に2~3回行われる「縁側マルシェ」のほか、公式サイトでも購入できます。マルシェでは、新鮮な樽生ビールの量り売りもしていて、生ビールのテイクアウトも可能!地域の人々が自然と集まり、笑顔があふれる新進気鋭のクラフトビール醸造所です。
地域住民と一緒に作る“町のブルワリー”
阪急中津駅と大阪メトロ中津駅から徒歩3分の場所にある「Nakatsu brewery」は、2020年10月、ビル地下の駐車場2台分のスペースにオープンしたマイクロブルワリーです。大学とコラボレーションしたものや、副原料に大阪の能勢町の栗や丹波黒枝豆を使用したものなどさまざまなクラフトビールを約20種類つくってきました。
また、奈良県平群町でホップを栽培するところからはじめ、ホップの苗を地域住民に配布し、地域住民が育てて収穫したホップを集めて醸造するという試みも。大量生産できない小規模のブルワリーだからこそできる自由な発想と地域の方々の協力によって、多種多様なクラフトビールが誕生しています。
麦芽やホップ、酵母などの原材料は海外のものが中心ですが、大阪府交野市のホップなど地産のものも積極的に使用しています。ビールの仕込み体験や醸造の見学も可能で、ビールは好きだけどどうやって作られているのか知らないという方にも好評です。
飲みやすさを追及した個性的なクラフトビール
ホップの香りや苦味が強いといわれるIPAですが、定番ビールの「Session IPA」は、アルコール度数も控えめで、ライトな口当たりが特徴。何を飲んだらいいか迷ったときや、はじめの一杯におすすめです。一方「Brown Porter」は、焦がした麦芽を使用した黒ビール。ライモルトを加えているので、黒ビールの重厚感が苦手な方にも飲みやすくなっています。
そのほかにも時期によって、さまざまな味わいの期間限定メニューが登場。大阪府能勢町のブランド栗を使った「銀寄エール」700円や、交野おりひめ大学とのコラボビール「交野市天野が原 近藤さんのはっさくエール」700円などユニークなビールも話題です。
月に2~3回「縁側マルシェ」が開催されており、ボトルビールのほか樽生のクラフトビールが味わえるグラス600円も販売しています。柑橘系とスパイシーな香りが一体化したセゾンや、副原料に遊び心を加えたオリジナルビールなど2~3種の樽生ビールが味わえます。
自宅でも樽生の新鮮なビールを味わえるビールの量り売り(1L1300円)もあります。ビールなどの炭酸飲料が入れられる容器「グラウラー」はリユースできるので、SDGsの取り組みの影響もあり、ブルワリー業界でも注目されています。こちらの店舗で容器の購入はできないので、利用する場合は容器の持参を忘れないようにしてください。
バラエティに富んだお店が集まるマルシェで新たな出会いに感動!
「縁側マルシェ」ではクラフトビールの販売はもちろん、カヌレやクッキーなどの焼菓子をはじめ、新鮮な地元野菜や果物、スパイスカレーなど毎回4店舗ほど出店しています。ビール目的でマルシェに訪れて、新たな出会いがあったという方も多いんだとか。開催日時や出店者情報などは公式SNSを要確認。
取材日には、貴重なオリーブオイルを販売する「オリーブの小枝」が出店。食材の味を引き立てる無農薬のオリーブオイル100mL900円を野菜などにかけて、ビールの“あて”にどうぞ。階段状に作られたオープンテラスが開放されているので、マルシェ以外で購入したものを持ち込み、ビール片手に味わうこともできます。
笑顔が集まる地元密着型ブルワリー
自然と人々が集まってくる空間も魅力の一つ。ブルワリーの前のテラスはフリースペースとなっていて、「縁側マルシェ」の開催時以外も自由に利用できます。みなさんの笑顔を見ていると思わず立ち寄り、知らない人同士でもあっという間に仲良くなります。
ブルワリーの前に掲げられた、「ハイパー縁側」の印象的な文字。これまでに200回以上開催されているイベント「ハイパー縁側」は、大阪市の区長や、経営者、医療関係者、パフォーマー、ミュージシャンなど、さまざまなジャンルの方々の興味深い話を無料で聞くことができます。週に1~2回、平日18時から開催され、時にはビールを飲みながら、時には一緒に考えながら、時には一緒に歌いながら、思い思いにぜいたくな時間が過ごせます。
いろんな“縁”によって生まれたクラフトビールを、ぜひ味わってみてください!
■Nakatsu brewery(なかつぶるわりー)
住所:大阪府大阪市北区中津3-10-4
営業時間:平日11~14時、土曜11~18時(それぞれ月に2~3回)
定休日:不定休
※詳細は公式SNSを要確認