三重のクラフトブルワリー「ISEKADO(伊勢角屋麦酒)」が、高砂電気工業とタッグを組み、国際宇宙ステーション(ISS)でのビール醸造実験に挑みます。きぼう有償利用制度を活用した国内初の試みで、宇宙で増殖させた酵母を地上に帰還後に醸造へ活用。資金はCAMPFIREで募り、返礼品として「宇宙増殖酵母ビール」を予定しています(発表:2025年10月8日)。
目次
トピック概要

- プロジェクトの中核
ISEKADOが厳選した自家培養酵母をISSへ送り、微小重力が発酵に与える影響を検証。帰還後はISEKADOラボで発酵の進み具合や麦汁成分を分析し、将来の宇宙発酵や宇宙エンタメの可能性を探ります。 - 技術体制
高砂電気工業(流体制御/宇宙実験のノウハウ)と、東洋製罐グループHDが宇宙環境対応の特殊醸造容器を開発。キリンビールも技術協力し、日本のものづくりを結集。 - スケジュール目安
計画が順調なら2026年に酵母と麦汁を打上げ→ISSで醸造実験→酵母帰還後に「宇宙増殖酵母ビール」を醸造。 - 資金調達
クラウドファンディングはCAMPFIREで実施。目標達成で本格始動、返礼品として宇宙酵母ビールを用意。
なぜ“宇宙でビール”なのか
発酵はパン、味噌、酒など人類の食文化の核。長期宇宙滞在時代には現地での発酵技術がQOLを支える鍵となります。微小重力下で酵母の活動がどう変化するかは未解明点が多く、ビールを通じた科学的検証に挑みます。ISEKADOは社長を含め博士号/修士号の研究者が在籍する“研究開発型ブルワリー”。
キープレイヤー
- ISEKADO(有限会社二軒茶屋餅角屋本店)
世界的コンペ受賞歴多数。酵母の自家培養に注力。所在地:三重県伊勢市。 - 高砂電気工業株式会社
流体制御機器メーカー。宇宙分野の開発実績を保有。本社:愛知県名古屋市。 - 東洋製罐グループHD/キリンビール
宇宙×醸造条件に適合する小容積・高強度の特殊容器を共同で技術開発・協力。
ビール好き的・注目ポイント
- 返礼品が“宇宙酵母”ビール
単なる宇宙ラベルではなく、宇宙で増殖した酵母を用いる点がコア。香味・発酵挙動の差異にも期待。 - 宇宙ホテル×クラフトビールの将来像
宇宙で醸された文化体験としての“飲むエンタメ”の萌芽。 - 日本発の実証とものづくり
ブルワリー×流体機器×容器×大手ビールの協業で、サプライチェーン横断の挑戦に。
クラファン情報(概要)
- プラットフォーム:CAMPFIRE
- プロジェクトURL:リリース内リンク参照
- 使途:宇宙実験費用、返礼品製造費 等
- 返礼:宇宙増殖酵母ビール ほか(詳細はCAMPFIREページで確認)
まとめ
クラフトビールの“おいしさの探求”が、ついに宇宙実験のステージへ。研究開発型ブルワリー×日本のモノづくりが描く、「飲む科学」の最前線に注目です。続報やクラファンの進捗は、リリースとプロジェクトページでチェックを。